TOMORROW X TOGETHER(TXT)のニューアルバムのタイトル曲『LO$ER=LO♡ER(ルーザーラバー)』MVが公開されました。深夜に黙々と見ていたのですが、育児疲れもあいまって、涙が止まらなくなりました😔
MOAのみなさんには無知や無粋を承知ですが、MVの考察をさせていただきました。なんか勝手に語ってる人がいる……くらいにご笑納いただけたら幸いです。
- LO$ER=LO♡ERは0X1=LOVESONGの回想編?
- 0X1=LOVESONGのMV内容をおさらい
- メンバーが逃れたかったもの=現代の若者が抱える生きづらさ
- MVでTXTが伝えたかったメッセージ
LO$ER=LO♡ERは0X1=LOVESONGの回想編?
まずルーザーラバーのMVを見ていると、おやおやと既視感がありました。前作の『0X1=LOVESONG』ですね。これらのMVは、ひとつの物語を前編後編に分けたような関係性があると思われます。ゼロバイワンでテヒョンくんが付けていたギプスが今回のMVでも登場しました。
ルザラバでテヒョンくんがLOSERをLOVERに書き換えるシーンがあるのですが、右側のゼロバイワンではすでにLOVERに書き換わっています。MVは車が崖から飛び出すシーンで終わっているので、一種の走馬灯のような、ゼロバイワンの過去回想という可能性もあります。
しかしよく見ると、ゼロバイワンでは赤文字のVがSを突き抜けているのに対し、ルザラバではVはSを突き抜けていません。ゼロバイワンのギプステヒョンくんは想像の存在で、ルザラバで想像を現実化したという可能性もあるかもしれません。
0X1=LOVESONGのMV内容をおさらい
では、このキーとなるゼロバイワンの内容を軽く振り返ってみたいと思います。冒頭ではヨンジュンくんが車のキーを手に入れて走っているシーンが描かれています。廃墟のような場所へやってきたメンバーたち。彼らは何から逃げてきたのでしょうか。
ソファーに座ってゲームをするヨンジュンくん。その背後では両親が何やら言い争いをしているようです。いつものことで慣れてしまったのかもしれません。
子供の目の前で延々と喧嘩をしている両親を無視して立ち上がったヨンジュンくんは、父親の背広のポケットから車のキーを抜き取ります。これが冒頭で登場したものですね。
家の外でヨンジュンくんが出てくるのを待っていたメンバーを乗せ、エンジンをかけて出発します。荒野まで車を走らせたメンバー。ガス切れになったライターを車の方に向かって投げると、偶然にも車に点火してしまいます。
両親の大事な車が燃えているにもかかわらず、まったく動揺することなく、笑みを浮かべ、燃える車を見てガッツポーズをしています。
場面は変わり、目を覚ましたヨンジュンくんの目の前には燃えていたはずの車が無傷のままありました。そしてメンバーの姿もありませんでしたという夢オチで終わります。
メンバーが逃れたかったもの=現代の若者が抱える生きづらさ
ルザラバに戻りましょう。今回のアルバムタイトルである『FIGHT OR ESCAPE』は、直訳すると「戦うか逃げるか」という意味なのですが、では一体何と戦い、何から逃げたいのでしょうか。
メンバーが歌い踊る舞台を、大きなダンプカーが引きずっているのがわかります。メンバーたちはダンプカーに引きずられているという言い方もできますね。抵抗もできず、自分の望まない現実に向かって引きずられているのです。
では自分の望まない現実とは一体何なのでしょうか。まず、前回は顔を合わせるたびに喧嘩ばかりの両親に愛想を尽かして車のキーを盗み、家を飛び出したヨンジュンくん。助手席に座っている恋人と一緒に各地を転々としているようです。ついにはお金がなくなりATMからお金を盗むという犯罪を犯してしまいます。おそらくこれは彼の単独行動だったのではないでしょうか。
パトカーが通り過ぎる際に、隠れた様子を見て気がついたのでしょう。これが原因でふたりは喧嘩をしてしまいます。
他のメンバーたちはどうでしょうか。スビンくんとカフェでお茶をしているシーンですが、ラップトップには仮想通貨の取引所のページが映し出されていました。また食い逃げをしたり、金銭的に追い込まれていることがわかります。
テヒョンくんは友人とスケボーをして、転倒した際に腕を負傷してしまいました。そしてあのギプス姿になったのでしょう。寝転んで空を見ているシーンが出てきますが、ハイタッチをしてくれた友人の姿はそこにはありません。
ボムギュくんはインスタライブ風のギター弾き語り配信をしています。そこに突然お父さんが部屋の中に入ってきて、ボムギュくんの胸ぐらを掴んでいます。彼は自分の夢を親に反対されています。
ヒュニンカイはバターのロゴ入りの制服を着て店の掃除をしています。憧れの店で働けると思っていたら、店長らしき男性が同僚にパワハラをしている様子が描かれています。
メンバーたちが抱える現実問題はお金、友人関係、夢、仕事、家庭であることがわかりました。これらは現代の若者が抱える生きづらさの要因でもあります。
MVでTXTが伝えたかったメッセージ
どーんと重い気持ちになるわけですが、ちゃんと救いもあります。ヒュニンカイは店の中で一通り暴れた後、同僚の手を引いて一緒に逃げます。ボムギュくんも、口うるさい父親がいる家から逃げ出して自転車で疾走します。転倒してしまいますが、その表情はどこか吹っ切れた様子。
再びシーンが変わって、前回の荒野にやってきたメンバーたち。車の窓から盗んだドル札をばら撒きます。これも一種の開放でしょう。
そして意を決して車のアクセルを踏むヨンジュンくん。その車が崖から飛び出してしまうところでMVは終了します。
ゼロバイワンでは想像の中での出来事だった逃走が、時系列は不明ですが、いずれにしてもルザラバでは現実になりました。次回は彼らが逃げた先で何かが起こる・・・というMVが見られるかもしれませんね。
窮屈だなと感じる世の中ではありますが、現代ではひとつの会社で定年まで勤め上げるという図式が崩壊していたり、ネットで友人を作ることもできるし、毒親と縁を切っても責められることもないし、一昔前に比べると逃げてもやっていける環境が増えた気がします。
生きづらさを感じたときは、逃げたっていいんだよと優しくTXTに言われているようで、なんだか勝手に涙腺崩壊してしまいました。(育児は逃げちゃいけないですが、ひとりで思い詰めてもしょうがないよなって)とにかく疲れ切っていた私には沁みました……。
ぜひ歌詞もご覧ください。沁みる……😭